出雲大峯　峯寺

斉明天皇4年の時（西暦658年）、修験道の開祖・役行者小角（えんのぎょうじゃおづぬ）によって開かれ、次いで真言宗宗祖弘法大師が、真言密教相応の地として道場を築かれた古刹。

今では車で境内まで登ることができるが、山麓より徒歩で旧道を歩くと約20分、急坂をたどり、中程にある旧仁王門をくぐり、九十九段の石段を登れば、大自然の霊気に触れることができる。

中世、毛利・尼子の尊崇を受け、42坊の寺観を誇った面影は、現存する鎌倉風の伽藍坊舎のたたずまい、霊仏、庭園などから偲ぶことができる。

毎年4月15日には修験道の秘法「護摩供養」を行い、大和の大峰山にて修行を積んだ２０名の山伏や僧侶によって執行、無病息災などを祈願する年に１回の大祭である。これは「奥出雲に春を呼ぶ火祭り」として地元に伝わり、今では市内外、或いは県外からも多数参拝される。

大自然に囲まれた古刹でお抹茶や、四季折々の食材を使った精進料理をいただくと、俗世の煩わしさを忘れ、心癒される時間を過ごすことができる。